診療のご案内
高濃度ビタミンC点滴療法
ビタミンCの有効作用を得るのに大変効果的な療法です
経口摂取のサプリメントあるいは内服剤では、消化管で一部分解され、摂取したすべてが吸収されることはありません。そのため、血中のビタミンC濃度を高濃度に維持することが難しいのですが、点滴の場合、投与した全量がダイレクトに血管内に短時間に入るため、高濃度のビタミンCを全身のすみずみまで行き渡らせることができ、ビタミンCの有効作用を得るのに大変効果的な療法です。
抗酸化作用
ビタミンCは体内の酸化を抑える働きがあります。細胞が酸化すると、機能的に劣化し、細胞老化となってしまいます。ビタミンCは抗酸化作用によりこの老化を防ぐ働きがあります。
美肌作用
メラニン合成抑制により、シミや肝斑の改善、美白効果があります。
コラーゲン生成作用
ビタミンCは皮膚線維芽細胞のコラーゲンの産生に不可欠です。
コラーゲンの材料となるたんぱく質を十分に摂取していても、ビタミンCが不足すると十分なコラーゲンができず、肌が衰えてしまいます。ビタミンCを全身の皮膚に行き渡らせることで、コラーゲン産生増加によるシワ、タルミの改善効果があります。
疲労回復作用
有害な活性酸素に対する抗酸化力が強く、全身の疲労回復、ストレスへの抵抗力を向上させます。
免疫力増加作用
リンパ球の働きを高めることで、免疫力の向上が図れ、風邪などを早く治癒に導きます。
ニキビ改善作用
毛穴にある脂成分を排出させ細菌の繁殖を予防するために、ニキビの改善にも効果的です。
ビタミンC
人間は体内で合成できません。
コラーゲンは生体内の総蛋白質の3割を占め、皮膚に張りをもたらせ、血管の壁を丈夫にしますが、ビタミンCはコラーゲンの生成にかかわっています。
メラニンの生成を抑え、皮膚のしみ、そばかすの緩和などに役立ちます。
活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があります。
免疫を高め、病原菌に対する抵抗力を高めます。
鉄の吸収を助け、貧血を予防します。
煙草を吸うと、その害から体を守る為に大量のビタミンCが消費されます。寒さ、騒音、外傷、ヤケド、対人関係のもつれなど、様々なストレスが加わると、ビタミンCが消費されやすくなります。
G6PD検査
G6PD欠損症と呼ばれる疾患があるかどうかを調べる検査です。
G6PD(グルコース-6-リン酸脱水素酵素)は赤血球中の過酸化物を除去し、赤血球の機能を保つための酵素ですが、G6PD欠損症(G6PDの活性が著しく低い方)の患者様に高濃度ビタミンC点滴療法を行うと重症溶血性貧血発作を起こす危険性がありますので、高濃度ビタミンC点滴療法を行う前に必ずG6PD検査をお勧めいたします。
溶血性貧血がおきると、めまいや立ちくらみ、動悸、息切れ、疲れやすさ、倦怠感などの貧血症状が出現します。
G6PD欠損症は伴性劣性遺伝を示す家族性溶血性疾患で、アフリカ黒人男性の約12%、フィリピン、タイ、台湾、中国南部などの東南アジアの男性の数%がG6PD欠損症とされています。日本では1975年の厚生省調査班が188例のG6PD欠損症を報告しています。山口県の調査ではG6PD欠損症の発生頻度は0.1~0.5%と報告されています。このため、米国では高濃度ビタミンC点滴療法を実施する前に必ずG6PD活性を測定することになっています。
高濃度ビタミンC点滴療法 料金
点滴 | 高濃度ビタミンC点滴 | ¥ 19,800 |
---|---|---|
G6PD検査 | 検査費用 | ¥ 11,000 |
※価格は全て税込です。
※当院で初めて高濃度ビタミンC点滴療法をお受けになる方は、無料でG6PD検査をさせていただきます。
高濃度ビタミンC点滴療法 術後経過・リスク・副作用・合併症
起こり得る可能性のあることを列挙しております。
当院ではこれらの症状を起こさないよう、それぞれについてしっかりと対策をとり、細心の注意を払い施術を行っております。
万一症状が起きた場合にも対処法をご用意しております。症状の改善を図るよう全力で診療を行います。
術後経過について
- 内出血
- 針を抜針したところが一時的に内出血をすることがあります。内出血が出た場合、通常1〜2週間程度で吸収され消失いたします。
- 痛み
- 通常ほとんど痛みはありませんが、まれに高濃度ビタミンCの刺激による血管痛があります。点滴にメイロンという薬剤を混注しpHの調整を行うとともに、点滴速度を調節し痛みを和らげます。
- 入浴・運動・アルコール
- 特に制限はありません。
- 食事
- 特に制限はありません。
リスク・副作用・合併症について
- アレルギー
- 稀ですが、蕁麻疹のような赤み、かゆみ、息苦しさ、吐き気などの症状が出た場合、点滴/注射薬剤に対してのアレルギー症状が考えられます。アレルギー症状に対する局所療法、内服治療、点滴治療などを行います。
- 刺入部の硬結
- 滴を繰り返すことで、針を刺している部分が硬くなってくることがあります。刺入部は場所を変えながら行うとなりにくくなります。
- 針を刺しているところが異常に痛い
- 薬剤が何らかの原因で血管外に漏れてしまった場合、強い痛みと腫れが出ることがあります。局所療法、内服療法をおこない、早期の改善を図ります。
- 点滴を入れた血管が痛い
- 注射中、点滴が入っているところから血管の流れに沿って痛みが出現することがあります。高濃度ビタミンCの刺激による血管痛です。点滴にメイロンという薬剤を混注しpHの調整を行うとともに、点滴速度を調節し痛みを和らげます。
- のどが渇く
- 高濃度のビタミンC点滴には利尿作用があり、のどが渇きます。当院では施術中お好みの水分をしっかり補給していただきます。
- 低血糖
- ビタミンCはブドウ糖と化学構成が似ているため、点滴中インスリンが分泌されることがあります。極まれに低血糖となることがありますので、施術前後で食事をお勧めいたします。当院では点滴中、クッキー、チョコレートなどをご用意し低血糖予防をしております。
- 刺入部から末端に向かって痺れるような痛みがある
- 注射針による神経損傷が考えられます。できるだけ細い針を使用し施術を行います。万一症状が出現した場合、神経修復のための治療を行います。
- 点滴、注射不能
- 非常に稀ですが、血管が異常に細い場合、点滴の針を留置することができない可能性があります。
高濃度ビタミンC点滴療法 最新情報
監修医師
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