近年、多く行われている遺伝子検査には、生まれ持った体質を予測判定するものがあります。一般にSNP(一塩基多型)検査といわれますが、その検査は、両親からどのような体質や疾病になりやすい遺伝子型を先天的に受け継いでいるかを検査します。例えば、他の人とごくわずかに遺伝子の情報が異なることで、その人は肥満や高血圧、糖尿病、心筋梗塞などになりやすくなると言われております。しかし、そのような遺伝子型を持っているとその病気になっているわけでも、必ずなるわけでもありません。またそのような先天的な遺伝子型の違いは体を構成するすべての細胞で同じ型をもっていますので、それらを根本的に変えることはできません。
CanTectがん遺伝子検査は、そのような先天的な遺伝子型の違いを調べるのではなく、誰にでも起こりうる後天的な遺伝子の状態変化を調べる検査です。その遺伝子の変化は体中のごくわずかの細胞で起こり、それが長い年月をかけて成長してがんになります。そのような遺伝子の変化の度合いを調べることにより、現在大きくなりつつあるかもしれない微細ながんの存在リスクを評価します。そして、体の中にできたがんを様々な予防あるいは治療により除去できれば、変化した遺伝子も減少し、がんのリスクの低減につながることが予想されます。