こんばんは
プリモ麻布十番クリニックの高野です!
手術、傷あとに関わることの多い私たちがよく使う医学用語のひとつに
瘢痕(はんこん)があります。
広くきずあと全般について表す単語で、表面から見えるきずあとだけではなく
表面からは見えない部分の皮膚の下のきずあとについてさすことも多いです。
この瘢痕は、あまり良くない言葉として使われることが多いですが
外力へ反応した結果、治癒力によって生じるとも言えます。
ヒトにおいては、体表に生じた組織欠損は様々な創傷治癒過程を経て
膠原繊維、結合組織に置き換わり、瘢痕を生じ修復されることになります。
一方で、全く同じものに再生する能力をもつ生物もいます。
例えばイモリは高い再生能力を持ち脚や尾が切断されても骨まで再生すると言われています。
ちなみに尾の再生で有名なトカゲに関しては、骨までは元に戻らず軟骨に置き換わるため
厳密には同じものではないことが最近の研究で分かってきたようです。
近年組織の再生に関わる再生医療の発展はめざましいものがあります。
きずあと、瘢痕に関する常識も変わっていくのだろうと思います。
瘢痕を都合のよいように操作できるようになる日も近いのかもしれません。