二重の抜糸は実は糸をかけるよりも難しい手術です。
時間がたってくると青い色の糸も透明になります。
糸自体も弱くもろくなってまいります。
術前に慎重に結び目を探し、
極細のペンでしるしをつけて、
小さな針穴から慎重にさがします。
私はこの際に、微細手術用ルーペを用いています。
そうすると小さな糸の結び目や、
手がかりを探すのがやさしくなります。
大学病院で勤務していた頃に、
顕微鏡を使って血管吻合したり、
神経吻合していた技術が生きてきます。
大学院の研究室でも、
顕微鏡下に小動物の手術をたくさん行ってきました。
そういった細かな手術を慎重に丁寧に行う、
形成外科のトレーニングが、
今の美容外科手術に大いに役立っております。